来月7月から、「電話リレーサービス」が公共インフラとして開始されます。

「電話リレーサービス」とは、聴覚や発話に困難がある方と聞こえる方を、通訳オペレータが手話・文字と音声とを通訳することにより、電話で双方につなぐサービスです。24時間365日、自宅や外出先でも利用できます。
サービス提供は、一般財団法人日本財団電話リレーサービスが行います。

この「電話リレーサービス」は、2013年から日本財団がモデルプロジェクトとして実施していたもので、とても多くの方が利用していたそうです。
2013年9月より開始したモデルプロジェクトは、全国約12,200名の方に利用していただき、月に23,000コール以上のサービス提供をしています(2020年9月現在)。
引用元:https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/telephone_relay
昨年、法整備が整い、公共インフラとしての提供が決定したとのこと。

聴覚や発話に 困難がある方 | 聞こえる方 | |
利用登録 | 必要 | 不要 |
アプリインストール | 必要 | 不要 |
利用料金 | 必要 | 通話料のみ |
既に、6月1日より、事前利用申込みが開始されています。
その手続きの方法にざっと目を通したのですが、準備する書類も多く、なかなか繁雑でびっくりしました。
いろいろと混乱が生じたようで、6月22日から手続きが簡略化されました。
手続きが面倒であきらめた方も、今一度確認してみてはいかがでしょう。
詳細やお問い合わせは、日本財団電話リレーサービスのサイトからどうぞ。

私は、電話リレーサービス開始のニュースを知った時、ちょっと不思議に思ったのです。
わざわざ電話を使わなくても、FAXやメールで事足りるのではないのだろうか。
なぜ通訳を挟んでまで、電話を使う必要があるんだろう。
そんな時、ヤフー知恵袋で、こんな質問と回答を見つけました。


メールやFAXではダメな場合も、たまにあるんですよ。だから、電話代行サービスを利用しているのです。
引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10147095150?__ysp=6Zu76Kmx44Oq44Os44O844K144O844OT44K5
自分の想像力の乏しさに、ちょっと情けなくなりました。
たとえば、パソコンが動作しなくなって、電話サポートを利用したい時。
メーカー側で、あらかじめ状況を振り分けることは可能だけれど、そこから先の確認事項は千差万別。
やりとりする項目が決まりきっていれば、メールやFAXでもなんとかなる。
でも、質問が次々に分岐していくような場合だと、メールでは困難だ。文章だけでは伝えきれないこともある。
だからこそ、有償サービスを利用する人もいるし、手話通訳サービスを導入する企業もあるのでしょう。
電話での会話を手助けしてもらうことで、自立につなげられる人だっているのだと、初めて気付かされました。
「もしもし」という手話が、1日も早く作られる日が来るといいなあ。
