先月、ネットやテレビを通じて知った、「成仏不動産」。
成仏不動産というのは、株式会社マークス不動産が展開する、いわゆる「事故物件」専門の不動産買取・売却・流通サイト。
まず、「成仏不動産」という斬新なネーミングにびっくりします。
売買物件でなく、賃貸物件の掲載もあります。
物件詳細には、7つに区分けされた事故理由が告知内容に記載されています。
事故物件とは、法的な定義はいまだ曖昧ですが、事件や自殺、孤独死が発生した不動産のことを指すことが多いです。
業者は、物件の過去を顧客に伝える必要がありますが、中にははっきりと伝えない業者もいるようです。
しかし、たとえ業者が事実を隠したとしても、今時は事故物件情報サイトが存在し、ネット検索すればすぐに情報を得られます。不都合なことを隠しても、必ずバレる時代になったのです。
また、事故物件だけでなく、立地場所が墓地や葬儀場の隣接地など、「死」が絡む物件は、売買価格がどうしても安くなりがちです。
こういう物件を、事故物件も含め「成仏物件」と呼ぶのだそうです。
「成仏物件」とは、事件や自殺、孤独死が発生した、いわゆる「事故物件」に加え、共用部での死亡、お墓や葬儀場の隣接地など人の死に絡んだ不動産全般を指す言葉で、究極の格安物件と言われています。
引用元:https://jobutsu.jp/
しかしその一方で、価格や立地場所など、条件に合えば、事故物件だろうが何だろうが気にしないという人も、必ずいらっしゃいます。
事故物件を買い取り、リフォーム後に再販売する業者さんもいらっしゃるくらいです。
たぶん、負のイメージを背負う動産「負動産」の発生が減ることはないでしょう。
それならば、「事故物件」なんて不名誉な名前を付けられた「負動産」を、「不動産」に戻してあげる努力をするしかない。
特に「孤独死」なんて、誰にでもあり得ること。人は誰でもひとりで死んでいくものなのに、「孤独死」を十把一絡げで事故扱いするのも、考えてみればおかしな話です。
物件の過去をオープンにすると同時に、快適に暮らせる状態に戻すことで、事故物件でも平気な人、気にせず活用できる人と物件を結びつけられれば、負動産は不動産になり、不動産そのものの価値を上げることもできる。
ネーミングといい、目の付け所といい、すごいサービスを考える人がいるなあと、感心しました。